花のき村と盗人たち

読書の秋です(^-^)

図書館に行ったら新美南吉さんの「ごんぎつね」が、パッと目に留まり思わず借りちゃいました。
短編作品集で、その中のひとつに 
「花のき村と盗人(ぬすびと)たち」
というお話がありました。
あらすじはこうです。

***************

むかし花のき村に5人の盗人がやって来ました。
盗人のかしらは新米の弟子たちに、「この村で、金目の物がある家を下見して来い」
と命じます。
弟子達はそれぞれ偵察に散りました。
かしらは川のほとりの草むらでたばこをスッパスッパと吸いながら、待っていました。
すると 「おじさん」 と声をかけられました。
見ると7歳くらいのかわいらしい男の子が、牛を連れて立っています。
かしらは何か言おうとして、くちをもごもごしていたら言葉を発するまえに
「おじさん、この牛持っていてね」
と、手つなを渡されました。
そういうと、むこうで遊んでいる子供達のほうへサァーっと駆けていってしまいました。
真っ白い足に、真新しいわらじをはいていました。

かしらは、しばらくぼけっとしていましたが、やがて「くっくっくっ」と笑い出しました。
弟子達が金目のものを物色している間に、なにもしなくてももう牛を一頭手に入れた!これは弟子達に自慢できるぞ、と思いました。
あんまりおかしくて笑いすぎたので、じきに涙まで出てきました。
でも不思議な事に涙はいつまでたっても止まりません。
「いやはや、これはどうしたことか。わしが涙を流すなんて。」
そうです、盗人のかしらは泣いていたのでした。
今まで自分は、人から冷たい目でばかり見られていた。
町を歩けば、嫌なやつがきたというそぶりで、みんなどこかに散ってしまう、話しかければ急になにかを思い出したようにそっぽを向く、ある時なんて猿まわしのさるに柿をあげたら、その猿は柿を食べずに地面にボタッと柿をおとしたこともあった。みんなが自分を嫌っていたのでした。
ところが、わらじをはいた子供は子牛を自分にあずけました。自分のことをいい人だと思っているのです。子牛も自分のことをちっとも嫌がらず、おとなしくしています。子供も子牛も自分のことを信用しているのです。盗人のかしらにははじめてのことでした。人から信用されるというのは、なんといううれしいことでありましょう。かしらは今、美しい心になっていました。小さいころはこんな気持ちになったことがありましたが、それから長い長いあいだはきたない心でずっと過ごしていました。

しばらくして弟子達が戻って来て、かしらの連れている子牛を見て、さすがおかしらだ!!と感心しますが、かしらは「これはちょっとわけがあって、この牛は子供に返すのだ」と言います。
弟子達はびっくりして「もっと盗人根性を出してください」 などと言いましたが、わけを聞いて
かしらの心持ちがよくわかりました。
待てども待てども、わらじをはいた子供は来ないのでみんなでさがす事にしました。
いろんなところを探しましたが、見つかりません。
かしらは、とうとう村役人(駐在所のようなところ)まで行きました。
そして「男の子に牛をあずかったが、引き取りに現われないで困っている。じぶんは盗人で今まで悪いことをしてきた。」
と、洗いざらい白状したのです。
「この弟子達は、まだ盗人になりたてでまだ悪いことはなにひとつしておりません。
どうかお慈悲で許してやってください」
そうお役人に言いました。
翌日、弟子達は花のき村から、ひとりひとりばらばらの方向に出てゆきました。
弟子達は、「いいかしらだった」
と思っていました。そして
「盗人にはけっしてなるな」
と言ったかしらの言葉を守らなければならない、と思っていました。

その後、村の人たちがわらじをはいた子供をさがしてみたのですが、結局わからないのでこういうことに決まりました。
あの子供は、村の橋のたもとに昔からあるお地蔵さんで、盗人の難から村人を守ってくれたのだと。
なぜかそのお地蔵さんにはいつもわらじがお供えされていて、ちょうどその日も真新しいわらじが供えられていた、ということでした。
お地蔵さんがわらじをはいて歩き出すとは不思議なことですが、世の中にはこのくらいの不思議があってもよいと思われます。
そしてその村には心がきれいな人が暮らしていとのだと思います。そしてこれからもそうあるべきでしょう。

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...こういうおはなしでした...。

わたしは、このお話が大好きです。
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プロフィール

nami*nami

Author:nami*nami
埼玉県在住。女性。
旦那さん、私、ねこのチャトランの3人暮らし。
こころや魂、宇宙のこと
地球のこと、人間のこと
生きてる不思議・・・
そんなことに興味があります。
みんなみ~んな癒されて、
地球家族になあれ!

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